トップページ青森りんごの輸出プロジェクト
青森りんごの輸出プロジェクト
ベトナム交流から始まった輸出
私たちの地域にあっては様々な産業が経済を支えておりますが、中でもりんご産業はその大黒柱として多くの利益をもたらしてきた事は、地域住民の誰もが認めるところであります。生果の国内外への販売はもちろん、りんごジュースを始めとする各種加工品の製造・販売による経済波及効果は販売額全体の1.8倍とも言われており、生産者は元より幅広い職種に恩恵をもたらして参りました。しかし日本一の生産技術を誇るりんご農家の皆さんにあっても、台風や病害虫といった災害と向き合わねばならず覚悟と我慢を強いられてきたのも長年の事実であります。
この様な状況を目の当たりにし「どんな環境にあってもりんごを高く売る」を常に考え、行動して参りました。
りんごの価格は様々な条件によって決まる訳ですが、その第1は需要と供給のバランスであります。そこで「国内市場で常にりんごが品薄の状態をつくる」ための取り組みとして、新たな輸出相手国の開拓に着手、りんご輸出を目的として青森ベトナム交流協会を2009年に設立し種々の仕掛けをして参りました。故木村太郎代議士と共に粘り強い取り組みを続けてきた結果、条件付きではありますが2015年9月ついにベトナムへのりんご輸出が解禁となったところであります。
2017年産の実績としては前年比1.8倍の約300トンとなっておりますが、更なる輸出拡大を目指すには現在「有袋」のみとなっている条件を緩和し、無袋りんごも可能とさせる必要があります。目下ベトナム政府との協議中ですが1日も早い条件緩和のため、あらゆる方法を駆使して参ります。
タイへの訪問と輸出の可能性
また新たな輸出相手国候補として2016年12月にはタイ王国ポンテープ元副首相を表敬。様々な分野での連携について合意頂いたところであります。昨年は735トンの生果が輸出されましたが、今後の輸出拡大にあっての新たなハードルとして、輸出用りんごの選果場がISOやHACCPといった国際基準を満たさなくてはならず、この部分をより簡易で経費のかからない方法に代替しなければ、結果として農家の所得減になってしまいます。
今後、ポンテープ元副首相などの人脈を活かしタイ保険省の関係者と打開策へ向けた協議をスタートさせて参りたいと思います。
インドネシアでの販売とPR活動
更に2017年2月はインドネシア首都のジャカルタのイオン AEON MALL BSD CITYにおいて市場調査を兼ねた青森りんごの販売、日本インドネシア共作番組「ジャパントリー」に生放送ゲスト出演を依頼され、地元テレビ局スタジオでJKT48のメンバーと一緒に青森りんごの試食会にも臨んだところであります。本企画は映像コンテンツを活用して日本の文化や生活を紹介して観光や農産物輸出につなげようというもので、2016年ジャカルタ在住の青森県出身者との縁もあり同番組放映ドラマ「シークレットスカイ」のロケ地として私が推薦。結果、りんご園地を含んだ津軽地域での撮影が決定しインドネシアで放送されました。
青森りんごの付加価値向上
ここ5年来でりんご生産者世帯の所得はあくまで聞き取りによるものではでありますが、約1.3倍増加したと言われており、これら所得増によるお金の循環効果を実感している生産者以外の方々の声も聞こえてくるようになりました。
今後も輸出拡大による国内価格の高値安定を維持しながらも、まったく新しい価値観によるりんご販売戦略も必要と考えております。将来的に目指す小玉りんごの輸出マーケットをにらんだ、国内向け丸かじり専用リンゴの商品化もその1つで、高品質りんごの生産過程で必ず出てくる小玉りんごを1個入りのパッケージで販売するプロジェクトに取り組みたいと思います。
既に首都圏で差別化商品を探している大手食品会社のバイヤーとも意見交換済みで、りんごの皮に含まれる栄養素を持って表示出来る「機能性表示食品」としての戦略も視野に入れ、小玉りんごの商品価値を上げ更なる所得向上につなげて参りたいと思います。
今後も、「りんごから考える地域経営」を第1として議員活動24年で培ったすべての経験と人脈を活かし、誇れる津軽を次世代に渡して参りたいと思います。